東京地方裁判所 昭和43年(ワ)13610号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
【判決理由】3 相続および損益相殺
原告らが訴外裕史の父母としてその相続人の全部であることは<証拠>によつて明らかであるから、原告らは、同訴外人右金三四〇万円の逸失利益の損害賠償請求権の各二分の一の金一七〇万円の請求権を相続したものというべきところ、原告らが自賠責保険金三〇〇万円(一人あたり金一五〇万円)を受領して右の一部に充当したことは原告らの自陳するところであるから、これを控除すればその残額は、各金二〇万円となる。そこで被告の損益相殺の主張について見るに原告らが訴外裕史の扶養義務者であり、同人の死亡によりその扶養の義務をまぬかれたものであることは弁論の全趣旨によつて明らかであり、かように被害者の死亡による逸失利益の損害賠償請求権を相続した者が同時に扶養義務者であり被害者の死亡によつて扶養義務をまぬかれた場合にあつてはその相続にかかる損害賠償額から扶養義務をまぬかれなければ支出すべかりし養育費等を控除すべきものと解するのが相当(当庁昭和四四年二月二四日判決、判時五五〇号五〇頁、同年一一月二七日判決、判タ二四二号二一二頁参照)であり、前記のとおり訴外裕史が稼働開始するまでに要する毎月金五〇〇〇円の割合による養育費からホフマン法年別複式計算により年五分の割合による中間利息を控除して積算した金二七万六四五三円(原告ら一人当り金一三万八二二六円を控除すれば、その残額は各金六万一七七四円となる。
5000円×12×9.21511077=27万6453円(原島克己)